フリージアとアスチルベ
玄関からすぐ歩くと、1-Aとかかれたクラスがあった。
「ここがA組...」
「碧海、後で家行くから!!」
朝から約束するのは初めてかもしれない。
「うん!!那瑠頑張ろうね!!」
こんなことを言うのも初めてだろう。
正直、こんな初めては味わいたくないな。なんておもってしまう。
「碧海離れしなきゃ、かな...」
姉の羽瑠や母からも言われ続けていたことを思い出す。
『大学、就職まで一緒に居られる訳じゃないの。
いい加減幼馴染離れしなさいよ。』
高校生のうちは出来ない...いやしないつもりだった。
でも、この環境に慣れればいずれは...
そんなことを考えていたら、自分のクラスである1-Gに着いた。
「よし、頑張ろう。」
三井 那瑠(ミツイナル)、一人からのスタート。