フリージアとアスチルベ
「それではプリント配ります。
いま配ってるプリントは今年一年で行う行事予定表です。
一応日付も書いてあるけど、もしかしたら変更になるかもしれないので注意してね。」
プリントを配る手つきも先生で、私の知ってる先生じゃないみたいで...
本当に私の知ってる暁兄ちゃんなのかな。
「それでは、今日はここまで。
明日から、元気に登校してきてください。
じゃあ、起立!さようなら。」
挨拶を終えてみんなが動き出すと、ある男の子が柊くんのところにやってきた。
「三井!
みんなでボウリング行かないか?」
「お、行く行く!
理湖、那瑠、お前らは?」
「私は別にいいけど...
那瑠ちゃん、気になるなら行っておいでよ。」
「...うん。
柊くんごめん、また誘って。」
私は誘いを断ると、荷物をもって職員室に向かった。