みんな、ときどきひとり

相変わらず、強引な2人。

わたしのことを思ってくれてるんだろうけど。

うん。そうだ。そうやって、思ってくれる人もいるんだ。

支えてくれてる人がいるって、忘れちゃいけない。

だけど、会いに行く。

そう思うと足は動かない。

だって、そんな勇気なんかない。

あったらもう行ってるよ。

わたしはこんなに意気地なしだ。
階段を見つめる。

この上に水城くんの教室がある。

上れば彼がいるのに、すぐ会いに行けるのに。

今はすごく遠い。

だけど。

「田口さん、何やってるのよ?」と、後ろから声をかけられた。
< 244 / 354 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop