みんな、ときどきひとり
キツネ男、再び
月曜日の朝。美和子の第一声はこうだった。
「どーうだったの、合コン?」
にやけた顔で美和子がわたしの前の席に腰かける。
「どうもこうも、ないよ」
あの赤っ恥な話しの一部始終を話し終えると、美和子は腹を抱えて笑った。
「はははは。さすが優菜だわ。こりゃ当分男出来ないね」
「男なんて、いらないもん」
「まあ、ふて腐れないでよ」
男出来ないなんて、リアルすぎて机に突っ伏してしまう。
「おはよう」
わたしとは対照的に、どこかご機嫌な様子の梨花が現れた。
「おはよう」
「なんか機嫌よくない?」
美和子もそう思ってたのか、怪しむ目つきで梨花を見る。
「ふふふふ。ねえねえ、聞いて聞いて。彼氏が出来ちゃいました」
「えっ!」
突然の告白に2人して大きな声をあげてしまった。