みんな、ときどきひとり

例えば、思うんだ。

学校の中でさえ、ほとんどの人が知らない人。

だから、世界は知らない人が共存して成り立っているんだって。

当たり前のことを。

そんな中、出逢えたことを人は奇跡と呼ぶけれど。

とりあえず、わたしは思うんだ。

それは、友達でも、家族でも、好きな人でも、嫌いな人でも、顔しか知らない人でも、さっきすれ違った人でも、交番のおまわりさんでも。

これだけの人が、自分にしかわからない時間を過ごしてきたのだから、わかりあえなかったり、傷ついたり、傷つけたり、わたしの知らないところで誰かがなにかを考え生きている。

それは、毎日。

だから、それは、恋人でも、親戚でも、近所の人でも、先生でも、バスで席を譲ってくれた人でも、コンビニの店員さんでも。

みんな、そうだとしたなら、気持ちが行き交わない日もあって、それがもしかしたら、3日続いたり、運命の人に出会って、一週間で心変わりすることもあったり、かと思えばなにも見えなくなって40年かかったりするのかもしれない。

一生わかり合えない人もいるんだと思う。

それでも、みんな生きているから仕方ないよね、って言えるくらい、楽だったらいいのに。

そうもいかなかったりするね。
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