みんな、ときどきひとり

ああ。ほんとに。

わたしの住む町は小さい。

観覧車の高さから見下ろしてもこんなに小さい。

きっと、観覧車の上にある雲から見下ろしたらもっと小さい。

きっと彼氏がいなかったりとか親とうまくいってなかったりとか。

わたしが悩んでいることはそれ以上に小さくて。

きっとあってもなくても変わらないんだと思う。

どうでもいいことなんだと思う。

この広い世界に比べたらわたしなんて小さいんだ。








「わたしもこのままでいいのかな」

気づいたら呟いていた。
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