みんな、ときどきひとり
自分の部屋に戻りベッドの上に寝転がった。
「疲れた」
今日一日のことが駆け巡った。
「わたしはこのままでいいんだ」
独り言を呟く。
おまじないみたいに。自分に言い聞かせるみたいに。
このままのわたしってどこまでなんだろう。
横にした身体を起こし、机の上に置きっぱなしにしていた手紙を取り出した。
表には『お母さんへ』とわたしの字で書かれている。
手紙には、『ありがとう』の気持ちを綴った。
このままのわたしが母のことを気にしないわたしなら、もうこんなことしなくてもいいのに。
迷子になって、泣きじゃくる大をジェットコースターの下で見つけたのは、わたしだよ。お母さん。
ビリビリに破いてゴミ箱に捨てた。