夢の中の少女
 でも何故か、私は『毎回』彼女を助けようとするんだよね。知らない子なのに。
 そしてその女の子が最後に何か言っていて、それを聞こうと近くに駆け寄ろうとするんだけど…

 私はいつも…いや、『毎年』そこで目が覚める。


「今年もまた、助けられなかったな…」

 なんとなく、口に出してそう呟いてみた。
 今日は、10月4日。
 私がずっと待ちわびていた日でもあり、不思議な夢を見る日でもある。



 実は…どうしてか毎年この日には必ずと言っていいほど………、違うな。
 絶対に、必ずに、この夢を見る。

 物心ついた時から見ているから、いつから見ていたのかは分からないけど。
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