幸せって、なに
 三つ目、

右手に、
花を切って生けようと思って持っていた
果物ナイフに気づき思いついた。

有無をも言わさずおばさんの胸を刺す。
おばさんはうめき声と共にうずくまり
意識不明になり、やがて。

足が止まった先におばさんがいて
想像がそこで終わった。

道路沿いの小さな無人の地元野菜売場で
野菜を物色していたおばさんは
美沙希に気づく事もなく
鼻歌を歌ってにこやかに選んでいた。

その鼻歌がますます美沙希の気持ちを逆なでし、
美沙希は決心した。

恨みを晴らす一番の方法。

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