幸せって、なに
「本当にそう思ってるんだったら、
お母さんみたいに切る勇気出るはずよ。」

ナイフを差し出した。

「ごめん。本当にごめん。
お金の事はもういいのよ。
これからは仲良くお付き合いしましょう。」

震えながら必死で訴えた。

美沙希は聞く耳を持たず、
ナイフをおばさんの手に握らせようとした。

だが、おばさんは抵抗し、
手を後ろ方向にやり、
後ずさりしながら
震えの止まらない声で言った。

「美沙希ちゃん、
そんなぶっそうな事はやめて話し合いましょ。
お母さんがそんな美沙希ちゃんを見たら悲しむわよ。」


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