幸せって、なに
「妹なんだ。
だが、母親は美世子じゃない。
元山の娘のまさえさんだ。」

「どういう事?
さっぱりわからないよ。
ちゃんと説明してよ。」

美沙希はさっきの事といい
頭が混乱し過ぎておかしくなりそうだった。

 「この子はまきえって言うの。」

ふたりの後を追って来た娘は、
美沙希の側に行き話し始めた

「元山のおばさんがつけたのよ。
妊娠がわかった時にはお父さんは消えた後だったから、
私はひとりでこの子を産んで育てようって決心したの。

まきえが産まれてきた時は
この上もなく喜んだものよ。
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