幸せって、なに
「そうなの?」
自分が飛び出す原因を作ってしまった事は
紛れもない事実だけど、
殺そうなんてはなから思っていなかったのも事実。

美沙希は自分の責任がどうなのか考えていた。

「そうよ。」
娘はにっこり微笑んで美沙希を抱き締めた。

目を瞑ると
大きくなったまきえを抱き締めているように思えた。

「まきえにお参りしてあげて。」

娘に言われて、美沙希は座って手を合わせた。

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