幸せって、なに
「大丈夫か?ひとりで来られるか?」

「大丈夫だよ。
私、もうすぐ高校生になるんだよ。」

「そうか、高校生になるんだよな。
わかった。
友達と会うのはいい事だしな。」

「決まりー、お父さん大好き!」

美沙希は嬉しさのあまり抱きついた。

「おいおい、美沙希。」

久々の父子の触れ合いに父も喜んだ。
十三年の長い月日が一気に埋まった瞬間だった。

< 195 / 203 >

この作品をシェア

pagetop