幸せって、なに
名前は元山洋子。
ご主人とふたり暮らし。
年は六十半ば位だろうか。

私と同い年位の娘さんがいて
一緒に住んでいたが、
いつの頃からか見かけなくなり
何処でどうしているのか不明だった。

越して来て二~三ヶ月たった頃に、
町内でおばさんと付き合ってる人はいないと分かったが、
親切だし何かと気をかけてくれたので
気にせず付き合いを続けた。

町内の他の奥さん達は
「元山さんて近所づきあいしない人かと思ってたわ。
挨拶はしてもそれ以外の事は何も話さないんだから。」

「そうなんですか。
私には色々話してくれますよ。」
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