幸せって、なに
「そうだよな。」

しばらく沈黙のあと

「受験なんだってな、頑張れよ。
離れているところからだけど応援してるよ。
じゃ元気でな。」

気丈を装っていても弱々しい声が響いてくる。
美沙希は思わず言った。

「電話ぐらい、いいんじゃないのかな。」

「美沙希」
声がつまったあと言った。
「ありがとう。」

静かに受話器を置いて自分の部屋に行き考えた。

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