幸せって、なに
 母が仕事休みの日、
絵手紙教室の帰りにおばさんから
練習に描いた絵を見て欲しいと言われた。

絵の自慢話を聞くのは嫌だったが、
ティーカップの事について
話をするいいチャンスだと思い、
おばさんの家に寄る事にした。

絵を描く時に使っているという
四畳半の和室に通されると、
すでに描いた絵がテーブルの上に並べてあった。
さすがおばさん。と感心している間もなく
それぞれの解説が始まった。

まずは私の手前にある絵を指して
「これはね、頭の中で想像して描いたんだけど
何に見える?」

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