幸せって、なに
 暫くは、生活保護と独身の時に貯めていた
貯金の切り崩しで生活していたが、
もう底をつきかけていた。

そんな時、一緒に仕事に行かない?
と声を掛けてくれたのがおばさんだった。

警備の仕事で、
工場が募集していて
そこに派遣されるという事だった。

ひとりの募集だったが、
午前と午後にワークシェアリングしてもらおう
という事でふたりで面接に行ったら採用された。

私が、美沙希が学校に行っている間の午前、
おばさんが午後になった。

工場に出入りする従業員、
荷物を運んでくる業者、
訪問者など、
全ての人をチェックする仕事だった。
< 91 / 203 >

この作品をシェア

pagetop