FALL✩°。⋆あのボールが落ちるまで⋆。˚✩
「波留ちゃん、思ってること顔にですぎ……」
そんなに出てましたか!?
そんなにわかったんですか!?
ばっ!!っと小さいお方を見た時にはもう居なくて…
今さっきまで、自分の前にいたはずなのに、もうチーム練習に入っていた
すばっしっこすぎて、気づかなかった…
「宇野先輩、あの方は……?」
「あー、あいつは速見颯-hayami sou-
とりあえず高2
馬鹿だからさ、実力テストで全部赤点らしくて、呼び出されてたらしいよ」
ぜ、全部赤点!!?
聞いたことがないぞ!!
「まぁ、馬鹿だけど、性格ちょーいいし、バレーは…………」
クイッと宇野先輩が、指さしたところに
……トン
静かな音が聞こえた
びっくりした
丁度、その時速見先輩は、サーブカット練習で、殺人サーブか!?って思うぐらいの重くて速いボールを殺して、綺麗にセッターに返していた
………すごい
この人すごい!!
「「「ナイスカットー!!」」」
みんなが揃って言う
「……ね?」
そう言って笑った宇野先輩は、また練習に戻って行った
さっきまで、
悩んでいた自分はもういなくて…
支えたい
応援したい
そう思えた自分がいた