エリート同期は意地悪がお好き
「…はーい。ど、どうしたの⁈」

どうしても家に帰りたくなかった私は、ある家に行った。

インターホンを鳴らすと直ぐに、会いたい人が出てきてくれたが、私の泣き顔を見て、ギョッとした顔をしている。

「う…久美〜」
「とりあえず中に入りな、ね?」

私の肩を抱き、中へと促す久美。私は素直に中へと入る。

「…誰が来たんだよ?って、朱莉⁈」

久美のダーリンも、私の泣き顔を見て、驚いている。

…止めようと努力するも、なかなか止まりそうにない。

「あ〜、そんなに無理して泣き止まそうとしないでいいよ。好きなだけ泣きな。
司となんかあったの?」

司の名前が出ただけで、体がビクッと反応する。

「わかった、わかった。もう聞かない」

久美は私が泣き止むまで、背中をさすってくれた。

…なき疲れた私はいつの間にか眠ってしまった。

…久美が、誰かに電話してる。

でも、私は何も知らず、深い眠りに落ちていった。
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