エリート同期は意地悪がお好き
朱莉の言ってる意味が理解できず、黙ったまま見下ろす。
…だって、優は、財界が注目してる黒澤コーポレーションの社長だ。
自分の会社とはいえ、なぜ、アメリカ支社へ行かなければならない?
「…全部、司の為だよ」
「・・・何?」
「自分の会社とは関係ない、TOUJOUの為に何かと動き過ぎた。黒澤の会長が見かねて、しばらく、アメリカで頭を冷やして来いって言われたって言ってた」
「・・・なんだよ、それ」
「黒澤さん言ってたの。…司は、本当の弟のような存在だって。司が司であるために、私はなんだってする。嫌われてもいい。恨んでくれてもいい。司が、TOUJOUの社長になれたらそれでいいって」
「・・・んだよ、それ」
「お願い、まだ間に合う。黒澤さんと、仲直りしてよ。早く帰って来いって言ってよ。本当は、黒澤さんの事、誰よりも好きなのは、司でしょう?」
・・・あぁ、そうだよ。一番憧れて、大好きだった。本当の兄貴みたいに慕ってたんだ。
それがいつの頃からか、優を煙たがるようになって・・・
「早く行け!司!」
そう言った朱莉は、泣いていた。
「…帰ったら、一杯抱きしめるから」
朱莉にそう捨て台詞を吐くと、俺は、優の家に急いだ。
…車を走らせる事、数十分。
高層マンションの最上階にある、優の部屋。
そこの着くと、インターホンを鳴らす。
…だって、優は、財界が注目してる黒澤コーポレーションの社長だ。
自分の会社とはいえ、なぜ、アメリカ支社へ行かなければならない?
「…全部、司の為だよ」
「・・・何?」
「自分の会社とは関係ない、TOUJOUの為に何かと動き過ぎた。黒澤の会長が見かねて、しばらく、アメリカで頭を冷やして来いって言われたって言ってた」
「・・・なんだよ、それ」
「黒澤さん言ってたの。…司は、本当の弟のような存在だって。司が司であるために、私はなんだってする。嫌われてもいい。恨んでくれてもいい。司が、TOUJOUの社長になれたらそれでいいって」
「・・・んだよ、それ」
「お願い、まだ間に合う。黒澤さんと、仲直りしてよ。早く帰って来いって言ってよ。本当は、黒澤さんの事、誰よりも好きなのは、司でしょう?」
・・・あぁ、そうだよ。一番憧れて、大好きだった。本当の兄貴みたいに慕ってたんだ。
それがいつの頃からか、優を煙たがるようになって・・・
「早く行け!司!」
そう言った朱莉は、泣いていた。
「…帰ったら、一杯抱きしめるから」
朱莉にそう捨て台詞を吐くと、俺は、優の家に急いだ。
…車を走らせる事、数十分。
高層マンションの最上階にある、優の部屋。
そこの着くと、インターホンを鳴らす。