エリート同期は意地悪がお好き
「…これからどうするつもり?」

ココアを一口飲んだ私に、司が静かに問いかけてきた。

…どうすると言われても、どうしていいかわからない。

「…実家は県外だから、通うのは無理だし」

そう言って溜息をつく。

「…友達も、既婚者ばっかだし」

携帯を手に取り呟く。

…こんな時、頼れる人が誰もいないなんて、私はどれだけ孤独なのよ、と。

溜息しか出なかった。

「…なら、ここにいれば?」
「…なんの冗談?」

苛めっ子の司の家に居座るなんてゴメンだ。毎日、いじめ倒される。

「…俺、毎日帰って来るの遅いし、ここには寝に帰って来るだけだし。向こうの部屋は物置だから、片付ければ空くよ。

次の部屋が決まるまで、って言うか、朱莉の場合、敷金礼金貯めるのが先か」

ズバリ言われ口籠る。

…確かにそこからどうにかしなきゃいけない。

給料少ないから、貯金もまともに出来てないし。
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