おわりの音が響いた

 数分後、不意に扉がノックされた。
 
 「…寂しいが離れる時間のようだね」

 「…兄様、わたくし今夜は眠れそうにありません」

 「私もだよ。今夜は夢の中でお前を見守っているからね。寂しい顔はお前には似合わない」

 コトワリは忌々し気にセツナの足についた鈴を見た。

 「今すぐそれを引き裂いてしまいたいけど、それはまだ早いね。それまで雄臭い臭いに耐えて眠りなさい」

 「ひどい人。本心はわかってますよ、兄様」

 「すぐに私がこの世のルール(理)となるさ」

 「その時まで」

 「ああ、その時まで」

 セツナが立ち上がり部屋を出た、トギとクレノも続いて部屋を出る。

 扉が閉まり、足早にセツナが進み、扉の外にいたテンも合流し三人で追いかけた。

 「…仲がいいねぇ」

 「ここはまだ兄様の掌の中よ」

 
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