おわりの音が響いた

 「寝ているのか?」

 振り返ったテンは身体をこわばらせた。

 「サダメさま」

 「あんた口うるさく説教するタイプ?ウジウジメソメソタイプだろ。質問に答えないなら寝てるのか。そこ離れろ、僕に譲れ」

 人の服を纏い突然現れたサダメにテンはセツナの傍を離れた。

 「悲しませやがってあのデブ王が」

 「…サダメ様は女の人ですか」

 「直接的だな、だからなんだよ。あんた目見えてないだろ」

 「…病気で」

 「うつる?」

 「…うつらない、です」

 「じゃぁいい。耳はよさそうだしそこで周りを警戒してろよ」

 セツナの横に寄り添い、体に腕を巻き付けるサダメ。

 
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