おわりの音が響いた
背後でうるさく喚き散らすコトワリの従者達を全て追い出し、目をはらしたセツナを抱きしめた。
明らかに不愉快そうな釣り目がベッドから覗くも気にしない。
「心配した」
「どちらを?」
問いただす目は、怒りを含んでいた。
腕の中の小さな存在は、寄り添う相手の手を握り離さない。
「情報に誤りがあったならただしてやろう。怪我を負ったのは私だ」
「見ればわかるさ、死にぞこないが」
「久しぶりに会う兄への態度か」
立ち上がったセツナがサダメの服を整えた。
「…サダメ様、見えています」
「そんなに私が心配だったか」