おわりの音が響いた
ゴトリ。
重たい何かが地面に落ちたのを、女は脳内で処置できなかった。
右ひじの先、が床に落ちている。
切断面はすぐさまふがった。
赤く染まった剣をトギに返し、テンがほほ笑んだ。
「だいじょうぶ、すぐ生える」
宣言通り、別の生き物の様にテンの右腕が再生した。
同時に、周囲が悲鳴に包まれる。
「な、なにを」
恐怖に固まる女に腕を差し出しながら、テンがほほ笑んだ。
「つぐない、イライラしたらこれを切り裂いたらいい」
自分の腕を女に差し出すテンに、女は首を振った。
「いや、こないで」
「はい」
「いや!」