もう遅すぎた恋
(女の子side)
とある女の子は途切れ途切れに死ぬ間際の前世の記憶を持っていました。
ですがある日新任の先生とぶつかって完璧に思い出します。
最初は無意識に嬉し泣きをしてしまいますが、先生の手を見て、思い出します。
先生から差し出された手。それは救命ボートから手を伸ばし、「私」に早く乗れと叫んでいたアイツと同じものでした。
ですが「私」は、赤ちゃんのお母さんに、『泳いで逃げれます』といい、順番を譲りました。
けっきょく助けの船はその後来ずに、順番を譲ったために前世の「私」は命を落としたのです。
そして、アイツ、真司とは、先生のことでした。
回想が終わり、彼女はやっとあの時とることが出来なかった先生の手をとります。
すると突然ハグされました。
でも、先生の手に結婚指輪を見つけていたので、すぐ離れます。
真司にはもう相手がいる。私には遅かったんだ。
そして先生は一言、言葉を残して去りました。
『水泳部だとか、泳げもしないのになんてウソついてんだ、お前』
この言葉です。
つまり、優しい彼女は、本当は泳げないのに水泳部だと嘘をついて安心させ、見ず知らずの赤ちゃんとお母さんをたすけたのです。
女の子sideの解説終わり。