もう遅すぎた恋

思い出したあの日のこと


 必死に謝る先生が面白くて、私はつい笑ってしまった。
 あ、だけど変なヤツって思われてたらどうしよう!
 でも、そんな私を見て微笑んでいる先生に、なぜだか複雑な気持ちになる。

「やっと会えた…」

 私の口から、ついそんな声が小さく漏れた。
 そしてまた、目に涙の膜がはる。

「……ん?どうした?…なんか言ったか?」

 先生は不思議そうに私を見ている。
 私の声が小さすぎて、どうやらよく聞こえなかったようだ。
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