君はHERO
高校へ入り体調も少しずつ良くなってきて、
とうとう一学期の5月にクラスに入れるようになった。
教室に入ったらとてもザワザワしていた。
それもそのはずだ。
高校へ入ってから初めての学校。
入学式や入ってすぐのオリエンテーションにも参加してないので、クラスの人とは初対面なのである。
「ねぇねぇ君、誰?」
最初に声をかけてくれたのは、前の席の
平塚紗綾(ヒラツカ サアヤ)さんだった。
「あ…えっと、岡田唯未(オカダユイミ)です…!」
「岡田唯未ちゃんかー、これから宜しく!あ、ってか、なんで今まで学校に来なかったん?」
「私、生まれつき体が弱くて…数日前まで病院に居たので…」
「なるほどねー、まぁ取りあえず分かんない事あったら聞いてね!」
「あ、はい!ありがとうございます!」
「敬語じゃなくていいんだよー?笑」
「あ、はい!」
平塚紗綾さんか…元気だし、物凄くいい人だったな〜…