それは危険なラブミッション
「旬野菜たっぷりちゃんぽん風クリーミー麺、だそうだ」
「美味しそうですね」
「馴染みのある料理で中華の神髄を味わっていただこうと、料理長が考案したんだ。どうぞ、食べてみて」
「はい、いただきます」
岬さんが見つめる中、遠慮なく口に運んだ。
口に入れた途端、松茸の香りが鼻の奥まで広がる。
魚介と野菜のバランスが絶妙だった。
中華料理だというのに、脂っこさは全く感じないし、この分だとスープを最後の1滴まで飲み干してしまいそうだ。
「どう?」
「美味しいです」
「何か気になるところは?」
「全然。何もありません。言うことなしです」
こんなに美味しいちゃんぽんは初めて。
「それはよかった。料理長にも伝えておくよ」
岬さんは、安心したように微笑んだのだった。