それは危険なラブミッション

『……うるさい』


何も怖いものなんてなさそうな顔をして、まさか飛行機が苦手だとは。
思わぬ弱点を見つけて、なんだか嬉しくなった。


『さて、着いたな』


……着いた?


「ルイの自宅に? それとも会社?」

『いや、莉夏の店の前だ』

「えっ!?」


見ると、ガラス扉の向こうに、お馴染みのリムジンが停まった。

慌ててカギを開けて外へ出ると、後部座席から一人降り立ったルイ。
その手には、紙袋が握られていた。


「どうしたの?」

「北海道土産」

「……え?」

「ウニだ」

「――ウニ!?」

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