それは危険なラブミッション
「……どうしてここが?」
「実は今、莉夏さんのお店の方に寄ってみたんだ。近くに来る用事があったから、お昼でも一緒にどうかと思って。ところが、莉夏さんがいなくてね」
「ごめんなさい」
「謝ることじゃないよ。僕が勝手に来たんだから。それで、お店の子に聞いたら、この時間ならきっとここだと教えてくれたんだ」
岬さんは、麻緒ちゃんが書いた手書きのメモを私に見せた。
「そうだったんですか。ビックリしました」
まさかここで会うとは思いもしていなかったから。
テーブル席の方がいいかと店内を見渡したものの、あいにく満席で、私が座っていたカウンター席の隣を勧めた。
「ここへはよく来るの?」
「はい。高校時代からの友人がここに勤めているので」
「いらっしゃいませ。莉夏の友人の夕菜と申します」
ちょうどお水を持ってきた夕菜が、よそゆきの顔で挨拶をする。