それは危険なラブミッション
「名刺に書いてあるのは仕事用だから。こっちはプライベート用」
携帯のナンバーだった。
「ありがとうございます」
「莉夏さんの番号は、名刺に書いてあったものでいいのかな?」
「あ、はい」
「それじゃ、これからは遠慮なく連絡させてもらうよ。僕も何となくしづらかったから。初めてって、何でも緊張するよね」
「そうですね」
岬さんとの会話は、どこか心地いい。
私の気持ちを汲んだ上で、気づかって話してくれている気がする。
見た目はもちろん、内面的にも本当に紳士だ。
「はい、お待たせいたしました。超特急で作りました」
夕菜が笑顔と共に、岬さんへふわとろオムライスを置く。
「それと、これは二人に私からプレゼント」
夕菜がカウンターの上を滑らせたのは、何かのチケットだった。