それは危険なラブミッション
◇◇◇
部屋に戻り、間接照明だけ点けてソファへ身体を預ける。
今日はいろんなことがありすぎた。
ルイとデートまがいのことをした後に、岬さんと鉢合わせするなんて、濃い一日にもほどがある。
岬さんに抱き締められた腕の感触が蘇って、再び頬が熱くなった。
バッグから携帯を取り出し、電話をタッチする。
コール3回で相手が出た。
『莉夏から電話をくれるのは初めてだな』
ルイだ。
「まだ仕事してるの?」
『いや、今ちょうど終わったところだ。まるで見ていたかのようなタイミングの電話だな』
「ふふふ。実は見えるの、ルイの姿」
『え!?』
思いがけず驚くルイ。
周りを見渡して私の姿でも探しているだろうということが電話越しでも伝わってきて、思わず噴き出してしまった。