それは危険なラブミッション
『どうした』
引き止めてどうしようというのか。
自分で自分の言動が分からない。
「……ごめん、何でもない」
『そうか。それじゃ、おやすみ』
「おやすみなさい」
突然訪れた心の乱れ。
不可解すぎる気持ちを持て余して立ち上がる。
けれど、部屋の中をグルグル歩いてみたところで、その難解が解ける様子は微塵もない。
私が他に出来ることといったら……シャワーを浴びることくらいだ。
そうだ、そうしよう。
シャワーを浴びて、分からないことも何もかも、全て洗い流してしまおう。
私の抱え始めた問題は、きっと解けない方がいい。
そんな予感がしてならなかった。
バスルームに向かいながらワンピースを脱ぎ捨て、頭から熱いシャワーを浴びたのだった。