それは危険なラブミッション

「――そ、そうだよね」


借金帳消しに、僅かながらも光が射し込んでいるのだから。
思った以上にトントン拍子に進んでいることを喜ばなくては。


「次に会う約束は?」

「来週、お店が休みのときにどこかに出掛けようって言われてる」

「すごいじゃない、莉夏!」


肩先を夕菜に軽く叩かれた。

身構えていなかったせいで、思った以上に身体が揺さぶられる。
それを見て、夕菜は「大袈裟ね、莉夏ってば」と笑ったのだった。



< 173 / 368 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop