それは危険なラブミッション

それだけだと、あまりにも考えなしの男性任せパターンになってしまうと思い、一応はお弁当なんてものも持参してみたのだけれど。
この空模様だと、車の中で食べることになりそうだ。


「せっかくだから、晴れた空を探しにでも行こうか」

「え?」

「日本全国が雨ってわけじゃないだろうし。どこかに晴れてるところはあるんじゃないかな」


突飛な提案に岬さんの横顔をまじまじと見つめると、真っ直ぐな視線が返された。
ふざけて言ったわけではない、大真面目らしい。

晴れた空を探しに、か。
いいかもしれない。


「莉夏さん、悪いけど携帯で雨雲レーダーを見てもらえる?」

「あ、はい」


言われてバッグから携帯を取り出す。

とそこで、間違えてルイ専用の携帯を取り出してしまった。
慌ててもう一度バッグを探り、もう一台を手に取る。

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