それは危険なラブミッション
結構な移動距離になりそうだけど……本当に晴れの空なんて探しに行くんだろうか。
半信半疑のまま岬さんの反応を待っていると
「……高速を飛ばせば、それほどかからないんじゃないかな」
思った以上に軽い返答だった。
再び車を発進させると、私たちを乗せた車は高速道を南下して行った。
それなりに続く会話は、岬さんの人の良さを知るには十分過ぎるもので、それが却って私の所業の悪さを際立たせる。
そして、1時間半ほど高速を走り続けた頃だった。
次第に小降りになってきたと思っている間に雨は止み、向かう先には雲の切れ間から太陽の光が幾筋にも射し込んでいるのが見えた。
この分だと、本当に“晴れた空”を見つけられそうだ。
「そろそろだね」
岬さんの目にも晴れ間が映っているらしい。
横顔には笑みが浮かんでいた。
「海でも見に行こうか」
「そうですね」