それは危険なラブミッション
「それじゃ、切るからね」
いつまでも岬さんを放っておくわけにはいかない。
これでも一応はデートなのだ。
『どこにいるんだ?』
私の言葉は一切伝わっていない。
すんなり切らせてくれるつもりはないらしい。
「どこって……海」
『海? この雨の中?』
「ううん、こっちは晴れてる」
『そんなわけがないだろう。こっちはさっきから本降りの雨だぞ』
「岬さんが、晴れた空を探しに行こうって。結構遠くまで来ちゃった」
『……』
ルイが急に押し黙る。
電波でも悪い……?
耳から話して画面を見たけれど、きっちり全部立っていた。
もう一度耳に当てる。