それは危険なラブミッション

やっと切る気になったようだった。
けれど、どこか寂しいと思うのはどうしてなんだろう。

もう少し話していたい――。
なんて、私、どうかしてる。

ペチペチと頬を叩き深呼吸。
気持ちを引き締めて、岬さんの待つ方へ戻った。


「すみませんでした」

「用は済んだの?」

「はい。……用というほどのこともなかったんですけど」

「楽しそうだったね」

「……はい?」

「あ、いや、ごめん。嫌味じゃないよ。東城寺ルイと話してる莉夏さんが、あんまり楽しそうな背中をしてたから」

「――そんなことないです」


胸の前で両手をヒラヒラと振る。
客観的に言われて焦る。
ドキッとしたのは事実だった。


「ちょっと妬けちゃうな」

「……え?」

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