それは危険なラブミッション
「どうかしたのか」
不意にルイが声を掛ける。
「あ、ううん。もっと無駄に広い部屋を想像してたから」
「無駄には余計だ」
ついはっきり言った私をルイが目細めて睨む。
「……ごめん」
「一人暮らしにはこれでも広すぎるくらいだ。これ以上になったら掃除しきれない。莉夏が定期的に掃除に来るというのなら話は別だが」
「ちょっと、どうして私が」
息巻く私にルイは鼻を鳴らして笑った。
「でも、ほんとに意外。部屋の広さもそうだけど、3階に住んでるなんて」
そこで思い出した。
「あ、高所恐怖症だから?」
そのせいで飛行機もダメなのだ。