それは危険なラブミッション
成功する見込みはなくなったと言ったら。
岬さんに全てを知られてしまったと言ったら。
そうしたら、ルイはどう出るだろう。
今すぐ2千万円を返済するよう私に求めるかもしれない。
そして、その見通しが立てば、私とこうして会うこともなくなる。
ということは、ルイとの繋がりが消える……。
「お取込み中、失礼します」
不意に割って入った声は、ソファを運び込んだ男性のものだった。
「運び込みが完了しました」
見れば、リビングの入口付近にはソファがズラリと並べられていた。
こんなにたくさん、どうするんだろう。
ここへ来る前は、いくらでも置く部屋はあるだろうと思っていたから、ソファが3つ、椅子が4脚くらい、どうにでもなるだろうと思っていたけれど。
いくら広いリビングとはいえ、そんなにいくつも置くのはどうなんだろうか。
あとは、置けるとすれば階段の上にあるベッドルームと思われる場所くらいだ。