それは危険なラブミッション
「さて、コーディネーターさん、どこにどう置いたらいい?」
その呼称はどうかと思うけれど。
ルイは男性2人を見送ると、腰に手を当てて私を見た。
どちらかといえば、さっぱりとした近代的な印象のリビング。
南国風の家具は不釣り合いにも見えるけれど……。
どうしたものかと部屋を何度も見渡す。
……でも、逆にいいアクセントになるかも。
「このソファはあそこで、この椅子はそっち」
ルイに手伝ってもらって、次々と配置していく。
並べてみれば、もともとあったリビングの白い革製のソファとも相性はいい感じだ。
ソファのクッション部分が深みのある茶色の布だからか、それほど違和感はない。
「二人掛けのソファは、ベッドルームにでもどう?」
「それはちょうどいい。寝室にはベッドしか置いてないから」
ルイがベッドルームのドアを開けライトを点けると、キングサイズのベッドが間接照明に照らされて、やけにロマンチックに目に映る。