それは危険なラブミッション
「この前、ソファ類の買い占めにあってしまって」
「え? 買い占め?」
白い歯を見せて羽生さんが笑う。
「どこか別の店が仕入れて行ったとか?」
「いえ、違うんです。知り合いが――」
「これもなかなかいいな」
……え?
この声……。
聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。
でも、まさかね。
ただの思い違い。
そう思いながらも振り返る。
「――ルイ!?」
一瞬、見間違いかと思った。
けれど、そこに立っていたのは紛れもなく、東城寺ルイだったのだ。
「何してるの? どうしてここに?」
疑問しか出てこない。