それは危険なラブミッション
「……飛行機、よく乗れたね。北海道でさえフェリーだったのに」
「さっきの男は、莉夏の何だ」
「何って、別に何でもない。いつも仕入れでお世話になってるの」
「ふーん」
ふーんって。
しかも、話も逸らされた。
ルイはドアに片方の肘を突くと、狭い後部座席内で窮屈そうに足を組んだ。
いつものリムジンとはわけが違う。
「予約って、どこかレストラン?」
「行けばわかる」
ルイはそう言うなり、だんまりを決め込んだのだった。