それは危険なラブミッション
④YES?or NO?
空港からそのまま向かったお店は、達哉くんと麻緒ちゃんがいつも通りきっちりと切り盛りしてくれていた。
私を送ると言っていたルイは、西さんから時間がないことを諭されて、渋々といった感じに空港で別れたのだった。
多分、この後、株主総会があるんだろう。
送るといっても、それはルイが誰にでも同様に見せる優しさの一環で、私だから送りたいということではないんだと思う。
セレブならではのフェミニスト。
それだけのことだ。
「仕入れはうまくいきましたか?」
「うん。おかげさまで。留守の間、ありがとう」
数人いたお客様が帰った店内は、ルイが椅子を買い占めてしまったおかげでガランとしていた。
達哉くんと麻緒ちゃんが誤魔化してレイアウトしてくれているものの、仕入れた商品が着くまでの間は、他の雑貨類を広げて対応するしかないようだ。
「しかしまぁ、莉夏さんもなかなか罪な女ですねぇ」
達哉くんが私を肘で小突く。
「何の話?」