それは危険なラブミッション

「そんなことは、分かりきったことだろう」

「……え?」


何とも思ってないってこと?
それとも、嫌い?
……まさかの、待ち望んだ好き?


「……ど……れ?」

「どれ?」


ルイの眉間に皺が寄る。


「莉夏がそこまで鈍いとは、ちょっとした計算違いだ」

「鈍いって……」


それは少し言い過ぎだと思う。
ルイの言動に敏感になりすぎるからこそ、その真意を掴めないでいるというのに。

態度だけで分かることばかりじゃない。
その口からはっきりと聞かないと、いつまでも好きと嫌いの振り子の間を彷徨ってしまうだけ。


「……それじゃ、私の質問にYESかNOで答えて」

「唐突に何だ」

< 272 / 368 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop