それは危険なラブミッション
「それを持って、今週末開かれるパーティに出席すること」
「パーティ?」
見れば、それはケープホテルで開かれる、何かのパーティのようだった。
「そこに岬碧衣が来る」
ということは……
「相手の女性も来るんじゃないですか?」
そんな場で、岬さんという人に話しかけるなんてことができるだろうか。
「いや、彼女は来ない。今、パリに友人と旅行に行っているはずだ」
それにホッとしたものの、別の不安が持ち上がる。
「……そんなところに私がもぐりこんで大丈夫なんですか?」
私の方こそ、何ら関係のない人間だ。
それがバレたりして問題になりやしないか。