それは危険なラブミッション
言われてみれば、確かにそうかもしれない。
お店が休みのときでも時間の許す限り立ち寄るし、今夜のように達哉くんと麻緒ちゃんに任せたときでも、既に二人が帰った後であっても来るようにはしている。
それは、二人を信用していないということではなくて、単純にお店が好きだから。
私の分身のようなものだからだ。
「それに、莉夏の家を知らない」
「え、そうなの?」
「ああ」
何から何まで、全てリサーチ済み。
私の情報は丸裸にされているとばかり思っていた。
「それにしても、二人で随分ゆっくり過ごしていたようだな。まさか、会ってすぐに最後までということはないとは思うが、」
「――当り前でしょ!」
つい鼻息荒く否定してしまう。
いくら何でも、会って即身体を許すわけがない。
この先だって、できればそれは避けたいのだから。
「あそこでわざと躓いて岬の気を引くとは、なかなかやるじゃないか」