遥か~新選組桜華伝~


「はぁ…」


縁側に座りながら一人ため息をついていると


「遥ちゃん?」


通りかかった原田さんと沖田さんに声をかけられた。


「どうしたんですか?そんな悲しそうな顔をして」


暗い顔の私を見て、沖田さんが心配そうに尋ねてくる。


二人に相談してもいいかな…。


「すみません、心配かけて…。
実は…」


斎藤さんに嫌われているかも、ということをおそるおそる話した。


2人は親身になって話を聞いてくれたけど…。


「そうだったんですか…」


沖田さんは頷きながらもニコニコと笑っている。


原田さんも同じで…。


「あ、あの…」


とまどいながら口を開くと、沖田さんは私の肩に手を置いた。


「心配ないですよ、遥さん。一は人見知りなだけです」


「でも…何度話しかけても、うまく話せなくて…」


< 102 / 276 >

この作品をシェア

pagetop