遥か~新選組桜華伝~


不安を零すと、横に立っていた原田さんが

「一と仲良くなるにはきっかけが必要だな」

腕を組みながら頷いていた。


「まさか原田さん…アレをする気ですか…」


沖田さんが苦笑いしながら尋ねる。


「そうに決まってるだろ?」


アレ…?


楽しそうな笑顔の原田さんに、首を傾げていると…。


「遥ちゃん!今日は宴を開催しようと思う!
お酒は飲めるかい?」


お、お酒…!?


「私…未成年なんで飲めないです…!」


慌てて首を横に振る。


お酒の席と聞くと、酔っぱらったお父さんが頭に浮かんで気が引けてしまうけど…


「それは残念だな。けど飲めなくても美味いもんたくさんあるから来いよ。
一とも仲良くなれると思うぜ?」


私のために企画してくれてるんだもん。


原田さんの好意を無駄にしちゃいけないよね。


「はい…ありがとうございます」


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